なぜ、ソフトバンクの「SUPER FRIDAY」は開催頻度が少ないのか考えてみた

ソフトバンクが、顧客還元サービスの一環として不定期に開催しているSUPER FRIDAY。開催月の毎週金曜日に、ソフトバンクのスマホユーザーがタダで何か貰える嬉しいサービスです。

過去の特典を振り返ると、吉野家の牛丼並盛1杯無料や、サーティーワンのレギュラーシングルコーンが1つ無料、ミスタードーナツ250円分無料など、かなり豪華です。

ただ、開催月はというと不定期で毎月ではありません。なぜなのか、私の推測ですが理由を考察してみました。

毎月開催するとキャンペーンの価値が下がるから

おそらく考えられる理由はこれでしょう。こうしたキャンペーンに限らず、モノというものは溢れていると、それだけ価値が下がります。要は稀少性が薄れるということですね。道端に落ちている石ころと、わずかにしか採取できないダイヤモンドを比較していただけると分かりやすいかと思います。

仮にSUPER FRIDAYが毎月実施されているとしましょう。もしそうなれば、SUPER FRIDAYが日常的になることで、毎週無料で何か貰えるという考え方が常態化します。すると、たまに何か貰えるという純粋な嬉しさがなくなってしまいます。

また、今週、商品の引き換えができなくなったとしても、また来週あるからいいや、という発想が生まれてしまうリスクもあり、結果的にSUPER FRIDAYの価値を下げてしまうことになるのです。

まあ、価値が下がるということは、引き換える人が減っているということだから、ソフトバンクとしては費用負担が減ってラッキーじゃん、と思われますが、実は大きな間違いです。

引き換える人が減ると、ソフトバンクもお店側も大損!

SUPER FRIDAYの価値が下がると、ソフトバンク、そして吉野家やサーティワンなどのキャンペーン請負企業にとって、大きなダメージになります。その理由として考えられるのが、SUPER FRIDAYの費用負担です。

SUPER FRIDAYのキャンペーンにかかる費用負担の仕組みについては、企業秘密上、非公開となっていますが、ITproの取材によると両社の協力によって成り立っているようです。

ーキャンペーンの費用負担はどうなっているのか。
企業秘密だが、交渉次第ではある。多くの顧客が訪れることになるため、通常価格ではない条件で出していただいている。

出典:ITpro (日経BP)

このソフトバンクの回答から、吉野家やサーティーワンなどのキャンペーン請負企業は、通常顧客に提供している販売価格よりも安い価格で、ソフトバンクと取引していることが読み取れます。

SUPER FRIDAYを開催すれば、多くのお客さんがお店に訪れることになり、お店側としては利益が上がりやすくなるので、ソフトバンクはその分だけ少し安く提供して貰っているということですね。宣伝料や団体割引と似たような考え方です。

では、キャンペーンの費用負担は結局どうなっているのか、私の予想に過ぎないですが、仮説を立ててみました。

ソフトバンクの回答を改めて確認していきましょう。ソフトバンクの回答によれば、「(キャンペーン請負企業に) 通常価格ではない条件で出していただいている。」とあります。この「いただいている」というのがキーワードで、つまり、ソフトバンクと請負企業側で取引されている価格と、お店で販売されている通常価格との差額分は請負企業側が負担していると推察できます。

そして、ソフトバンクは通常価格から交渉によって一部が差し引かれた残りの価格分を負担していると考えられます。

以上のことから、それなりの集客数が見込めないと、キャンペーン請負企業側はかなりの損失になり、そして結果的にソフトバンクとしても今後の取引に影響が出てしまう可能性があるのです。

キャンペーンの価値が下がると、もはや開催する意味はない

SUPER FRIDAYの価値が下がってしまえば、もはや開催する意味はありません。そもそも、SUPER FRIDAYを開催する目的とは何なのでしょうか?

SUPER FRIDAYは、ソフトバンクの10周年の記念として始まった顧客還元サービスです。既存の顧客へ日々の感謝として還元することで、ソフトバンクとしての企業価値を高め、他社への流出を抑えたいといった戦略があるわけです。

従って、SUPER FRIDAYの常態化によって、顧客がSUPER FRIDAYの価値を高く見出すことができなければ、ソフトバンクの戦略の効果が発揮されなくなってしまいます。

もし、このような状況に陥れば、わざわざソフトバンクはコストのかかる先行投資をする必要はなく、もはやキャンペーンの開催する意味はありません。

最後に

不定期開催のSUPER FRIDAYですが、その分、特典も豪華なので非常に満足しています。次はいつで何かがもらえるのかと毎回楽しみです。

そういった面持ちになれるのも、きっとこうしたソフトバンクなりの戦略によるものなのでしょうね(笑)