【カラオケバトル】機種は?点数がおかしい理由は?点数と歌の上手い下手について

テレビ東京系列で放送されているカラオケ対決番組「THEカラオケ★バトル」。今やTOP 7と呼ばれる定番挑戦者もおり、99~100点を出すことも珍しくはありません。

そこで、どのような採点基準で何の機種を使っているのか、あの点数はおかしいのではないか、点数と歌の上手い下手についてなど、数多くの疑問が生まれてきます。

今回は、採点カラオケオタクの私の視点からこの疑問に答えていきたいと思います。

番組で使われている機種・採点基準とルール

採用機種

画像出典:第一興商

THEカラオケ★バトルで採用されている機種は、第一興商のDAMシリーズである「LIVE DAM STADIUM (DAM-XG7000)」で、採点基準は同機種搭載の「精密採点DX-G」が使われています。

これは番組中において、歌唱中に表示される「音程バー」や点数発表の際に載せられる採点結果画面を見れば明白です。

また、2018年7月11日放送の「全日本大学生歌うま王決定戦」の回で、挑戦者の戸子台郁也さんのお父さんが自宅にDAMの最新機種(LIVE DAM STADIUM)を導入したという取材に対し、ナレーションで「番組と同じカラオケマシン」と紹介したことから、LIVE DAM STADIUMの「精密採点DX-G」であることに間違いないでしょう。

採点基準と得点

歌唱の採点基準は「精密採点DX-G」によるマシンのみの評価です。人間による評価はありません。「精密採点DX-G」は、音程・安定性・表現力・リズム・ビブラート&ロングトーンの5つと裏加点と呼ばれる ”倍音” の合計6つの項目で歌唱を評価します。

「精密採点DX-G」では通常の点数に加えて、「テクニックに応じたボーナスポイント」という音程・表現力・ビブラートの中から最も高く評価できる項目において数点加点されて、総合得点が決まります。このボーナスポイントが加点される前の得点を通称「素点」と言い、番組ではこの「素点」で勝敗を決めます

なぜ「総合得点」ではなく「素点」なのかということについて特に公言はされていませんが、THEカラオケ★バトルでは素点99点以上を出す挑戦者が多く、さらにボーナスポイントで加点をしてしまうと、みんな100点になってしまい勝負にならなくなってしまうからでしょう。なので、THEカラオケ★バトルの100点は素点100点ということになります。

ルール

画像出典:DAM★とも

意外と知られていないTHEカラオケ★バトルのルールの1つに、挑戦者は「音程バー」を見ながら歌唱できない、というものがあります。

これは、2016年11月23日放送の「U-18歌うま大甲子園2016王座決定戦」の回において、挑戦者経験のあるつるの剛士さんがゲストコメンテーターとして以下のコメントをされていたことから判明しました。

「ここ(挑戦者が歌唱するステージ)ね、何度も立たせていただいたことがあるんですけど、採点バー(音程バー)が出ないでしょ」

また、ナレーションと解説映像で、オンエアされる映像には音程バーが表示されるが、収録時に挑戦者が見るモニターには歌詞のみで音程バーは表示されない、と解説していたことからも明らかになりました。

音程バーを表示しないことについての理由も特に公言されていませんが、おそらく番組のスタンス上、歌の上手さを競うことになっているので挑戦者が採点バーを注視した不自然な歌い方ではなく、自然な格好で歌えるようにするためでしょう。

いずれにせよ、「音程バー」が非表示の状態で鈴木杏奈ちゃんや堀優衣ちゃんは素点100点を出してしまうのですから感心しますね。

「音程バー」と音程正解率についての誤解

私たちがテレビで視聴しているTHEカラオケ★バトルのオンエア映像には、周知の通り、音程バーが表示されています。この音程バーについてまれに誤解をされている方がいらっしゃるので、一つ解説を加えておきたいと思います。その解説の前に音程バーについて軽く説明しておきたいと思います。

THEカラオケ★バトルで挑戦者が歌唱している際に音程バーがなぞられますが、その時しばしばキラキラが流れるのをご存知でしょうか? あれは、ある一定小節における「音程正解率」の高さを色別で表しているものです。 

画像出典:DAM★とも

ある一定小節とは、上の画像のように、1画面に表示される音程バーの左端から右端までの長さのことです。

良い順に虹・黄・赤・青の4段階で評価され、キラキラが全く出ない場合は悪い評価となります。第一興商から公式に具体的な基準は公開されていないのですが、通説として音程正解率が90%以上で「虹」、80%以上で「黄」、70%以上で「赤」、60%以上で「青」、60%未満は「キラキラなし」と言われています。

そして、ここでよく言われる誤解というのは、「なぜ、音程を外した箇所があるのに100点が出るのか」や「なぜ、音程を外した箇所があるのに『虹』が流れるのか」といったものです。まず、なぜ音程を外した箇所があるのに100点が出るのか、ということについてですが、実は100点(素点)を出すにあたって音程正解率は100%である必要は一切ありません。

前述したように、THEカラオケ★バトルの採点基準である「精密採点DX-G」では、音程・安定性・表現力・リズム・ビブラート&ロングトーンの5つと裏加点の合計6つの項目で点数が決まります。

つまり、100点(素点)を取るにはすべての項目をバランスよくおさえることが必要なわけです。従って、音程正解率だけ100%であっても100点(素点)は取れませんし、逆に100%でなくても他の項目で補うことによって100点(素点)を取ることができるのです。

そして、本論のなぜ音程を外した箇所があるのに音程バーで「虹」が流れるのか、ということですが、これは音程バーについて少し理解を深める必要があります。実は、あの音程バーは微妙に音程を外すほど減点されやすく、逆に大げさに音程を外すほど減点されにくいという性質があるからです。

これは、音程を微妙に外すということはそもそもその音の音程を正しく理解できていない可能性がある、逆に音程を極端に外した場合は単なるうっかりミス(歌い間違い)、というように認識されているからです。つまり、極端に音程を外していても実は減点されていないために「虹」が流れた、と言えます。

また、あくまでキラキラというのは、その一定小節における平均音程正解率を示しているので、仮に数箇所音程を外したとしても、その一定小節内の平均音程正解率を見ると90%以上であることから「虹」が流れた、とも言えます。

まとめ①
  • 採用機種は「LIVE DAM STADIUM」/ 採点基準は「精密採点DX-G」
  • 勝敗はボーナス加点前の「素点」で決める
  • 歌唱中は「音程バー」を見ることができない
  • 音程正確率は「音程バー」よりもキラキラの有無と色が重要

点数がおかしい?操作はある?通常では存在しない点数が出る不思議

THEカラオケ★バトルでは100点(素点)を出す出演者も少なくありません。となると、「カラオケで100点なんて出るの?」「100点って点数操作しているんじゃないの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、結論から申し上げると、あの100点(素点)は本物で直接的な点数操作は一切していません。番組でも疑いを防ぐために、高得点を出した際にはカラオケマシンが設置されている副調整室のカラオケモニターを直接ビデオカメラで写しています。

実は素点100点を出すことはそこまで難しくはありません。採点基準を理解しポイントをおさえて練習をすれば誰でも素点100点(素点)を狙うことは可能です。第一興商の非公式サービスですが、「精密集計」というサイトで全国の100点の記録を見ることができます。

ただひとつ、直接的には点数を操作しているわけではないけれど予め点数表示の設定を変更しているのではないのか、という疑いが持たれています。なぜ、このような疑い持たれたのかというと、それは「精密採点DX-G」の素点において、存在しない点数が出てしまったからです。

実は「精密採点DX-G」の素点には99.901~99.999点が存在せず、仮にこのような点数の歌唱だった場合は素点100点として点数が表示されることになっています。詳しいことは、この発見をした方のサイトに紹介されています。気になる方は以下にリンクを掲載しておきますので、ご覧ください。

参考 堀優衣ちゃんの優勝動画削除!その理由は存在しない点だから?THE カラオケバトル~店マイク100点獲得者の視点~

前述したように、THEカラオケ★バトルではボーナスポイントによる加点前の点数「素点」で争われます。つまり点数発表される点数も当然「素点」です。

ところが、2016年6月22日放送の「U-18歌うま大甲子園 夏の3時間SP」で見事に優勝した堀優衣ちゃんの点数が、本来、素点には存在しないライン(99.901~99.999点)である99.978点(素点)だったのです。

もし、このような点数であれば本来は素点100点として表示されるはずです。詳細は、THEカラオケ★バトル公式のYouTubeチャンネルで公開している動画で確認することができます。

番組から公式にこのことに関するコメント等はありません。また、この放送回以降も素点99.901~99.999点の得点が度々出ています。

このことから、私個人的な意見にはなりますが番組側で予め点数の表示設定の変更はしていると断言します。ただし、予め設定を変更しているだけで、直接的に挑戦者の点数を操作しているわけではありませんので、一切問題はないと言って良いでしょう。

では、なぜ本来、素点として存在しない99.901~99.999点を表示させるような設定にしているのでしょうか。

これは、勝敗をなぜボーナスポイントによる加点をした「総合得点」ではなく「素点」で決めるのかということと同じ理由だと思います。THEカラオケ★バトルでは、99点(素点)以上を出す挑戦者が多く、勝敗はほんの小数点の差で決まります。

つまり、素点99.901~99.999点が出るような歌唱をした場合に素点100点として表示をしてしまう通常設定であると、例えば、素点99.901~99.999点が出るような歌唱をした挑戦者が仮に多くいた際に、全員が100点(素点)になってしまい、勝負にならなくなるからでしょう。

そして、なぜ、点数の表示設定を変更していると断言できるのか。それは、THEカラオケ★バトル公式のYouTubeチャンネルで公開している動画の採点結果画面を見れば一目瞭然です。この動画の採点結果画面は我々がカラオケボックスで見られるものとまったく同じものをそのまま採用しています。

番組では、素点による点数で競っているため、加点後の総合得点は発表されません。

ところが、YouTubeチャンネルで公開している動画では加点後の点数も合わせて発表されます。例えば以下の動画では、素点99.802点ですが、ボーナスポイントが加点されて総合得点が100.000点となっています。まさに我々がカラオケボックスに行った時と同じ表示のされた方ですね。

ちなみに、素点100点を獲得すると下の動画のような表記になります。BGMが微妙に異なるのが分かるでしょうか? これも我々が我々がカラオケボックスに行って素点100点を出した時と同じ表示のされた方です。

ところが、本来、素点には存在しないライン(99.901~99.999点)である99.928点(素点)のような点数の場合、採点結果画面が、下の動画のように不自然な挙動を起こします。それは、ボーナスポイントによる加点がされていないということです。

「精密採点DX-G」の採点では、必ずしもボーナスポイントによる加点がされるわけではありませんが、このような高得点の場合は、必ず「音程」「表現力」「ビブラート」のいずれかが加点されます。にもかかわらず、動画では全く加点されていません。

これは、素点には存在しない99.901~99.999点が出るような歌唱をした場合は、本来ならば、素点100点として表示されるため、このような点数の場合は、そもそもボーナスポイントがつかないからです。

ただし、THEカラオケ★バトルでは、点数の表示設定を変えているため、素点99.928点と表示されているのです。つまり、素点99.928点=本来の表示は素点100点だからボーナスポイントのよる加点はないということです。

このことから、予め点数の表示設定を変更しているということが断言できるわけです。

THEカラオケ★バトルで採用されている「LIVE DAM STADIUM」は、我々が行くカラオケボックスに置かれている機種と同じ機種です。ただ、ひとつ違うのは、素点として99.901~99.999点が表示できるように設定を変更しているという点です。

ちなみに、カラオケボックスの「LIVE DAM STADIUM」ではこのような設定変更等はできません。番組として挑戦者のハイレベルの戦いを実施するために、番組の協力スタッフである第一興商に特別に設定を変更してもらっているのでしょう。

まとめ②
  • 不正行為である直接的な点数操作は一切していない
  • ただし、本来存在しない素点99.901~99.999点が表示できるように、予め設定変更をしている可能性は高い

点数と歌の上手い下手について言いたいこと

THEカラオケ★バトルの公式YouTube動画のコメント欄や #カラオケバトルのハッシュタグがついたツイートを見てみると、カラオケバトルの挑戦者たちの歌唱を「上手いけど心に響かない」「点数としてはいいけど歌としては下手」というコメントをよく見かけます。

どういう風に感じようとそれは個人の主観なので構いませんし、時として、私もそのように感じることもあります。ただ、そのような考え方はナンセンスのように思います。

というのも、THEカラオケ★バトルでは勝敗は「精密採点DX-G」という機械による採点のみで決まります。精密採点も昔に比べて採点精度は上がり、人間味のある採点に近づいているとは思いますが、とは言え機械ですから感情ある人間と全く同じように採点することは不可能です。

そのため、優勝を目指す挑戦者は、機械が提示する採点基準を意識した歌い方になるのは当然です。そのことに文句をつけていては番組として成立しなくなってしまいます

ちなみに出演者の中にもそのことを理解していて、THEカラオケ★バトルのような採点がある場合と、採点がない場合で歌い方を変えている方もいらっしゃいます。例えば、元永航太くんはその一人です。

参考までに、採点ありのTHEカラオケ★バトルの公式YouTube動画と採点なしの元永航太くん本人の公式YouTube動画を掲載しておきます。


五木ひろしさんの「待っている女」を歌ってみました!この曲は1月4日にテレビ東京さんで放送された『THE カラオケ★バトル U-18 歌うま大甲子園 最強王座決定戦』の決勝で歌わさせてもらった、とても思い入れのある曲です。今回は、カラオケバトルの時とは違って、採点を全く意識せず楽しくのびのびと歌えました!是非お聴き下さい!少しでも良いと思ったら高評価、チャンネル登録を宜しくお願いします! ―出典:元永航太

また、稀に機械による採点を否定する方もいらっしゃいますがそれも違うと思います。機械による採点は、音程はどの程度合っているのか、リズムはピタリと合っているのかなど、人間の耳では完璧に聴くことができない ”正確さ” を確かめることができる非常に有能なコンテンツです。

だからと言って、100点取れれば心に響く歌声なのかというと確実にそうとも言い切れませんが、そもそも人を感動させるようなアレンジの聞いた歌を歌うというのは、基本として譜面通りに歌う正確性があった上ではないでしょうか。

カラオケ採点はゲームであり、直接的に人間の心に響くような歌の上手さを測るものではありません。言いかえれば、採点を意識したカラオケの上手さと歌の上手さは別物だということです。ただ、私の経験則ですが、歌がうまい人は採点を意識した歌唱をしなくても点数が高いように感じます。

多くの方が「この人の歌うまい!」と感じるのは、本家の声質と歌い方が似ているときではないでしょうか? 確かにおっしゃる通りですが、カラオケはモノマネではありません。あくまで自分の実力歌唱で歌うのがカラオケです

カラオケ採点はその実力歌唱を客観的に点数化する機能です。「精密採点DX-G」ではその歌唱力を6つの項目で採点しているということです。

カラオケバトルに出演して高得点を出す挑戦者の中にも感動するような歌を歌う方はたくさんいらっしゃいます。多くの挑戦者は機械採点として高い点数を出しつつも、人が聞いて上手いと感じるような両立した歌唱を目指して頑張っているわけです。機械採点だからと言って、敬遠せずに、ぜひ歌が好きな方にはご覧頂きたいと思います。

まとめ③
  • カラオケ採点番組において、採点を意識した歌唱を否定するのはナンセンスである
  • あくまでカラオケ採点はゲームであり、点を意識したカラオケの上手さと歌の上手さは別物である
  • そもそもカラオケはモノマネではなく、自分の実力歌唱で歌うものである